塩尻出身のカメラマン・小宮山さん撮影の映画「366日」が大ヒット 俳優・赤楚衛二さんら出演

塩尻市出身のカメラマン・小宮山充さん(55)=東京都=が撮影を手掛けた映画「366日」がヒットしている。沖縄と東京を舞台に、20年の時を超える純愛を描いた作品で、観客動員数、興行収入ともに好調だ。小宮山さんは市民タイムスの取材に応じ、深い思い入れを持って臨んだ撮影や、作品への思い入れなどを語った。
沖縄出身のバンド・HYの同名楽曲をモチーフにした作品は、赤楚衛二さん、上白石萌歌さんが出演した。新城毅彦監督、企画・プロデュースの石塚慶生さんはともに小宮山さんと旧知の仲だ。
沖縄では小宮山さん自身が「透明感と風」を感じた風景に、主人公とヒロインを入れた画面を考えた。東京では監督と相談の上、持てる技術を緻密に駆使した。沖縄では被写体の前から光が当たる順光を、東京周辺では背後に光源がある逆光を意識するなどノウハウを存分に発揮した。
監督らに提案もした。室内で予定していた重要な場面の撮影で「台本を読んでも頭に絵が落ちてこない」と感じ、屋外への変更を進言した。「非常にきれいなシーンになった」と手応えを感じる。
小宮山さんは「映画鑑賞は、映画館に行かないとできない特別な体験。大勢に見ていただけるのは感謝しかない」と話す。郷里の人たちに「長野県の人間がこの業界で頑張り、いい映像を届けようと思っている。応援してください」と呼び掛けている。
「366日」は、イオンシネマ松本と松本シネマライツ、アイシティシネマで上映している。