筑北に若手ハンター誕生 祖父、父と地域の山守る

筑北村東条の会社員・窪田隆志さん(31)と丸山智也さん(27)が今冬、それぞれハンターとして地元の松塩筑猟友会本城支部に仲間入りした。父親同士が村役場の同僚で15年ほど前にそろって狩猟の免許を取得したハンター仲間で、それぞれの祖父も現役のハンターだ。2人は共に、3世代で鳥獣被害が広がる地域の山を守ることに意欲を見せる。
父親は村職員の窪田信幸さん(61)と丸山一幸さん(50)で、職場の先輩の勧めで平成22(2010)年にハンターとなった。昨年、窪田さんが還暦を迎えたことをきっかけに、それぞれ息子に狩猟に参加するよう勧めた。今冬の猟期では、父親2人が猟友会に入った息子たちに、獲物の足跡の判別や地形の読み方を実地で教えてきた。
15日に今冬の猟期を終えた。期間中に鹿2頭を仕留めた智也さんは「子供の頃から祖父と父を身近に見てたので、自分も将来はハンターになるとは思っていた。だがいざ一員となるとやはり不思議な感覚はある」と笑い「代々継げるのは感慨深い。早く一人前になりたい」と意気込む。隆志さんも「最初は獲物を見つけるのは簡単だと思っていた。だが(猟期を通じ)獲物と遭遇するために足跡や気配を追う〝経験〟や山を知る〝知識〟を身に付けなければならないと実感した」と語り「一つずつ覚えていきたい」と前を向いた。
村によると、本城支部の会員は22人となり、平均年齢は50代、最高齢は80代となる。