南農高生が考案した10品を商品化 ワサビ生大福や信州サーモンおこわ 若者の発想を業者が採用

安曇野市の南安曇農業高校が市内の店舗、食品加工業者などと連携して安曇野オリジナル商品を開発するプロジェクトが本年度も行われ、スイーツや米料理の計10品が商品化される見通しとなった。「ワサビの生大福」や「信州サーモンの中華風おこわ」などが市内の店舗に並ぶことになる。
商品開発に高校生の力を借りたい企業、店舗4者が参加。各社の要望に基づいて同校グリーンサイエンス科フードコース3年生17人が年度当初から検討し、試作と改良を重ねて考案した。17品中10品が採用され、19日に市役所で報告会が行われた。曽山桐斗さん(18)は「ワサビのどら焼き」を考案した。当初はワサビの寒天だけを使う予定だったが相性が良くなかったため、粗切りワサビや小豆あんを加え、食感を出して甘すぎない味に調えた。
菓子店「胡蝶庵」を展開する綿半三原商店(豊科)の仲田良直営業本部長は「ワサビと小豆あんを合わせる発想はなかった。素晴らしい」と採用を決定。曽山さんは「工夫するのが楽しかった。安曇野といえば『ワサビのどら焼き』と言ってもらえる商品になれば」と喜んだ。土産店「安曇野ベース」(豊科南穂高)でも販売する。
有明カボチャとクリームチーズを使ったパウンドケーキ、夏秋イチゴのレアチーズケーキなども採用され、考案した生徒が事業者から認定書を受け取った。各社はレシピを基に製造し、一部の商品は3月にも発売する。
プロジェクトは市と同校の連携協定に基づき令和2年度から行われており、昨年度までに24品が採用されている。