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豊かな響きを楽都・松本から全国へ SKOブラス・アンサンブルのツアー開幕

多彩な演奏を聞かせたSKOブラス・アンサンブル

 国際音楽祭セイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)に出演するサイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)の金管・打楽器奏者らでつくるSKOブラス・アンサンブルの全国ツアーが13日、松本市島内の市音楽文化ホールで幕を開けた。国内外の第一線で活躍する12人が時にオーケストラのような重厚なハーモニーを奏で、聴衆約700人を引きつけた。

 サンサーンスの交響曲第3番「オルガン付き」の終楽章やプロコフィエフのバレエ音楽「ロミオとジュリエット」の曲など、メンバーが一人一人の個性を生かして編曲し、金管らしい華やかな音色にとどまらない多彩な響きで彩った。共に世界トップクラスのトランペット奏者ガボール・タルコビさんとホルン奏者ラデク・バボラークさんの共演を際立たせた演目も盛り上がった。
 吹奏楽経験がある同市野溝西2の高校教諭・窪田あづささん(44)は「素晴らしかった。トロンボーンもホルンのようないい音だった」と感動していた。
 OMF総監督を務めた小澤征爾さんが亡くなって6日で1年となり、バボラークさんがあいさつする一幕もあった。
 アンサンブルは平成27(2015)年のOMF公演を機に結成し、OMF特別公演と位置づけ6年ぶり3回目のツアーとして24日まで全国9カ所を巡る。