政治・経済

波田駅周辺の歩道拡幅へ 地下歩道の代替案 踏切も改良、通学安全に

拡幅の方針が示された波田駅近くの踏切と県道の歩道

 松本市は6日、アルピコ交通上高地線・波田駅の線路下に設置する計画があった地下歩道の代替案として、駅の西側を通る県道塩尻鍋割穂高線の歩道と踏切を拡幅する計画を市議会建設環境委員協議会に示し、承認された。歩道は近くの波田小学校の通学路にもなっていて、拡幅で安全性を向上させる。

 踏切から北側の波田小前交差点までの県道を西側に広げ、幅約1~1・7メートルの東側歩道を最低でも幅2メートル以上にする。県道と交差する上高地線の踏切も同様に拡幅する。事業主体は県で、工事期間や事業費は未定。令和4年度末に策定した市の波田駅周辺整備基本計画には、市波田支所2階から線路地下を経て駅に通じる歩道の設置を盛り込んでいたが、高額な事業費を理由に昨年5月までに断念していた。
 計画には、県道から駅や新市立病院に入る市道の整備のほか、国道158号と梓川方面へ向かう県道の交差点移設などが盛り込まれている。市は来年度から令和11年度までを1期、12~13年度を2期として、国費負担を含め総額11億6770万円をかけて市道や駅前公園の整備を進める方針だ。複雑な交通空間が改良され、安全性向上や混雑緩和が期待される。
 市都市計画課は「新市立病院建設工事と整合を取りながら丁寧に事業を進めたい」としている。