政治・経済

山形・スカイランドきよみずのあり方探る 検討委初会合

老朽化や今後の運営体制が懸案となっているスカイランドきよみず

 山形村は3日、清水高原の入浴宿泊施設「スカイランドきよみず」の今後の方向性を考えるあり方検討委員会を設置し、村役場で初会合を開いた。平成7(1995)年のオープンから約30年がたち、老朽化や、利用客の落ち込みによる赤字経営が懸案となっている。現在の指定管理者になっている民間事業者が来年度いっぱいは運営を担うが、それ以降の運営体制は未定だ。月1回、全4回ほど委員会を開き、結果を村長に報告する。

 委員は村議会議員や村商工会長、村観光協会長、中小企業診断士、村民の代表ら13人で構成し、委員長を下竹田区区長代理の土田淳一さん、副委員長を上大池区長の中村康利さんが務める。初回は村が現状や営業実績を報告し、委員がグループワークで意見を出し合った。
 村長選挙(11日告示、16日投開票)を控えていることから村側は現時点で今後の方針を示しておらず、委員会は運営継続、廃止、譲渡、貸し付けなどさまざまな可能性を踏まえて検討する。委員からは「収益化が難しい施設に毎年多額のお金をつぎ込んで維持する意味があるのか」「アイデアと工夫次第で有効活用できる」「村民アンケートで声を聞いた上で判断すべき」など継続・廃止両面の意見が出た。
 施設は近年、新型コロナウイルス禍による宿泊客や宴会客の減少、老朽化による設備面の不具合が目立つ。冬季利用の低迷は顕著で、来年度は12~3月の4カ月間冬季休業の予定になっている。村総務課は「委員会の意見を参考に今後を考えたい」としている。