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特殊詐欺防止キャラ そば田巡査が注意喚起 西部中の小林さん考案

考案した小林さん(左)と「そば田巡査」のイラストを持つ神林署長

 塩尻警察署は9日、電話でお金詐欺(特殊詐欺)の被害を防ぐため、啓発用キャラクター「そば田巡査」を作ったと発表した。令和5年度防犯ポスターコンクール(県防犯協会連合会、県警主催)で銀賞を受けた塩尻西部中学校2年・小林涼菜さん(13)に制作を依頼。小林さんは、塩尻市が「そば切り発祥の地」である点に着目し、そばと警察官を合わせたキャラクターを考案した。

 「そば田巡査」は、敬礼をしつつ箸を持つ巡査の前に、そばを盛った皿とつゆの入った器を配置した。器には「×サギ」と書かれ、詐欺は犯罪であると伝えている。皿には「そば切り発祥の地 塩尻」とも記し、地元をPRした。今後は郵送用の封筒に印刷して使用する。啓発用のチラシやグッズにも活用する。
 9日に同署で神林徹署長が小林さんに感謝状を贈った。神林署長は「塩尻警察署では年間約3000枚の封筒を使い、官公庁や金融機関、個人に郵送している。多くの人の目に触れるはず」と述べた。
 小林さんは趣味で絵を描いており、将来は絵に関わる仕事に就きたいという。塩尻市にはブドウや漆器などの特産品もあるが、比較的知られていない「そば切り」を提案したところ採用された。小林さんは「(啓発などで詐欺の事例を知る人が増えて)いざという時に詐欺だと分かる人が多くなってほしい」と願った。
 そば切りは、そば粉の生地を麺の形状に細く切ったもののことで、塩尻市宗賀の本山が発祥の地とされている。