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松本市安曇の「大野田のフジキ」 2年ぶり開花 県天然記念物

こずえに咲いた白い花

 県天然記念物に指定されている松本市安曇の「大野田のフジキ」が2年ぶりに開花した。伊勢二ノ宮神社の境内にある幹回り3・8メートル、高さ約20メートルの大木のこずえに、粉をまぶしたような小さな白い花がお目見えし、初夏の日差しに輝いている。

 マメ科の木で、推定樹齢は不明。周辺では見かけない種類のため地元では「ナンジャモンジャの木」と呼ばれている。台風や落雷で幹が裂けるなどして樹勢が衰えているため、氏子や市、県が費用を分担して支え棒や保護カバーを当てるなど手入れをして維持している。ただ毎年花が付くわけではなく、昨年は咲かなかったという。
 毎日様子を観察している近所の大野善章さん(82)は「花が咲いても実が付かない状態。よく持っていると思う」と見上げる。あと10日間くらいは花が見られる見通しだ。