井戸端会議は椅子に座ってどうぞ 松本・入山辺大和合で有志が手作り

松本市入山辺大和合の80~90代の女性たちが移動販売車の来訪に合わせて楽しむ"井戸端会議"のため、地区の有志が組み立て式の椅子を制作した。安全性と持ち運びやすさを重視した設計で、女性たちは「いつまでもしゃべっていられる」と喜んでいる。
合板を交差させた土台に座面と背もたれをはめ込み、立ち上がりやすい高さにして、常連3人に1脚ずつ用意した。道具を使わず組み立てや分解ができ、コンパクトにして運べる。ものづくりが得意な百瀬忠男さん(80)が試作、住民グループ・こんな山辺にするじゃん会会員の家具職人・須藤崇文さん(56)が改良や仕上げを担当。22日は2人が利用する様子を確認した。
女性たちは木陰で椅子に腰掛けて、座り心地の良さや安定感を絶賛。羽山里子さん(83)は「ここでのおしゃべりが楽しい。いい椅子を作ってもらった」と感謝した。百瀬さんは「ゆったり座ってもらえそう」とほほ笑み、須藤さんは「喜んで使ってもらえることが一番」と話していた。
地区生活支援員の籠田幸子さんが、シルバーカーなどを支えに毎回30分ほど立ち話している姿を気に掛けて椅子作りを提案した。今後は地区内で必要とする他の場所にも籠田さんが持参し、活用していくという。