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朴葉巻きの季節 到来 初夏の甘味 店頭に並ぶ

朴葉巻き作りに追われるスタッフ

 木曽地方に初夏の訪れを告げる「朴葉巻き」が店頭に並び始めた。月遅れの端午の節句の定番の和菓子として古くから親しまれ、野趣あふれる風味は、地元を離れた子供や親戚への「木曽の便り」としても重宝される。

 木曽町福島の菓子店・田ぐち(田口益生社長)は18日に販売を始め、7月半ばまで店頭に並ぶ。発売を翌日に控えた17日、慣れた手つきのスタッフが、ひと枝に複数枚ついた葉の一枚一枚でまんじゅうを丁寧に包んでいた。
 開始日は朴の葉の生育によって毎年前後するが、今年は地元の大切な畑で生育する木が霜害に遭ってしまった。田口社長は「旬の味を今年もお届けできるという喜びと同時に、先行きに不安を感じてしまう波乱の幕開けになってしまった」と困り顔。木曽路の葉にこだわる同店は、葉の不足を念頭に「2~3本単位でまとまって生育していて、葉を採らせていただける朴の木があればお声掛けを」と呼び掛けている。情報は田ぐち(電話0264・22・2023)へ。