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19号に「交通島」 安全に横断 大桑村野尻 国交省が歩行者用待避所 追突防止図り右折レーンも

待避所となる「交通島」を道の中央に設けた改良区間の二段階横断施設。県内の国道では初の設置となる

 国土交通省飯田国道事務所(飯田市)が大桑村野尻の国道19号で進めていた道路改良工事が、完了した。右折レーンを新設するのと同時に、道の中間に歩行者の待避所となる「二段階横断施設」を設けて事故が多発傾向にある同区間の安全確保を図る。国が直轄する県内の国道で、同施設の設置は初という。

 改良区間周辺では、平成23(2011)年~令和5年で、7件の交通事故が起きた。うち5件を追突事故が占める。野尻の集落につながる村道と交差しており、名古屋方面への車線に右折レーンを設けることで、村道へ右折する車両の後続などとの追突防止を図る。
 二段階横断施設は、待避所となる「交通島」を道路中央に設け、接続するように横断歩道を付近から移設した。一車線ずつ渡れるようにし、高速で走る車両が多い国道19号で、歩行者の安全性向上を目指す。
 令和4年8月に着工し、今年4月24日に完了した。事業費は約3億円。同事務所は「歩行者の安全確保と事故の低減につなげたい」と話している。