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卒園の修了証書は手すき和紙で おみ保育園の年長児が作業

手すき和紙の証書づくりに挑戦する年長児たち

 麻績村のおみ保育園の年長児13人が27日から、卒園式(3月22日)に向け、手すき和紙の修了証書づくりに取り組んでいる。かつて和紙の産地だった村にちなんで10年以上続く活動で、園児たちは自分だけの証書を手作りしている。

 園児たちは、和紙の原料となるコウゾ繊維と粘剤のネリ(トロロアオイ)を水に混ぜたすき舟に、繊維を引き上げるための簀桁を沈め、均等になるように揺らしながらA4サイズの和紙を引き上げた。表面には桜の花びら形の紙を散らして飾り、もう一枚和紙をすいて重ねて春らしい華やかな和紙に仕立てていた。
 作業は交代で行われ、初日に挑戦した田原佐和乃ちゃん(6)は「ぬるぬるする水から(繊維を)すくうのは面白い。きれいな和紙を卒園式でもらうのが楽しみ」と話していた。
 園児たちへの指導を担当する、村元地域おこし協力隊員で村内で和紙の製作や伝承に取り組む沢木亜有さん(35)は「自分だけの和紙をすく楽しさを知り、証書を大切にしてほしい」と願っていた。