極真会館松本道場・山口虎南さん 空手国際大会で初優勝

極真会館長野支部松本道場に通う山口虎南さん(14)=鎌田中3年生=は4月26日、東京都の東京体育館で開かれた2025国際親善空手道選手権大会(主催・国際空手道連盟極真会館)の組手13歳、14歳(中学2、3年)男子60キロ以上の部で優勝した。道場での厳しい練習に加え、部活でも砲丸投げの選手としてパワーや体力をつけ、海外からも有力選手が参加する国際大会で見事、初の栄冠を手にした。
中学生が出場できる最高峰の大会で37人がトーナメントで優勝を争った。山口さんは「3回戦が一番きつかった」と振り返る。身長167センチ、体重65キロの山口さんに対し、相手のフランス人選手は身長180センチ、体重72キロ。延長戦にもつれ込んだが「体力では絶対負けない」との自信を頼りに引き分けに持ち込み、体重差で勝利した。決勝戦は身長184センチ、体重81キロのロシア人選手に「どんどん飛ばしていこう」と接近戦を仕掛け、判定勝ちで初優勝を手にした。
中学で陸上部に所属し、砲丸投げの県大会の新人戦を制して強化選手になるなど、道場でも学校でも体を鍛える。山口さんは「正直、優勝できる自信はなかったが、県外のいろいろな(空手道)大会に出場してメンタル面が強化でき、部活の冬の走り込みで体力もついた」と勝因を語る。同道場責任者の矢彦沢直行さん(52)は「昨年1月に黒帯を取った。実直に稽古に励んでいる成果」と評価する。
山口さんは目標を「2連覇」と定め、東日本や全国の大会でも「負けないよう、優勝したい」と意気込んでいる。