松本平各所で春祭り あふれる活気

大型連休のにぎわいは観光地ばかりではない。松本平の各所で郷土の春祭りが開かれ、多くの市民や帰省客が足を運んでいる。
松本城下旧北深志の総鎮守として古くより厚い信仰を受ける、松本市旭1の岡宮神社では4日、2日間の日程で例大祭が始まった。
初日の宵祭りは20軒近い屋台が並んだほか、歌手の百々香さんやサクソフォン奏者・satokoさんの歌謡ショー、打ち上げ花火もあり、多くの家族連れでにぎわった。神事は日没後に行われ、福澤義則宮司は「人々の安寧と郷土の発展を願いたい」と話していた。
本祭りの5日は東町2丁目町会の舞台が曳行され、午前10時ころ境内でおはらいを受ける。神事を挟んで午後2時からみこしが氏子町会を回り、5時に神社に戻る。
松本市岡田下岡田の岡田神社では4日に例大祭の宵祭りが行われた。境内に露店が並んだほか、前日に小学生らが制作した竹灯籠がともされ風情を添えた。
浦安の舞の奉納では、岡田小学校5年生の村山凛さん、高橋智花さん、開智小学校5年生の小林珠実さんが扇や鈴を手に、息を合わせて優雅に舞った。高橋さんは「姿勢や目線に気を付け、最後まできちんとできてよかった」と話していた。
カラオケやビンゴ大会もあり、子供を中心に盛り上がった。5日の本祭りでは、のぼり旗行進や浦安の舞、岡田太鼓の奉納などがある。
松本市里山辺の須々岐水神社例大祭「お船祭り」は4日、宵祭りが行われた。一部を除く氏子町会でお船が曳行され、威勢の良い掛け声と、おはやしの音色が地域に響いた。兎川寺町会は、全面改修が終わったお船のお披露目会が開かれた。
新井町会は約100人で町会内を曳行した。子供たちはお船に乗っておはやしを奏でたり、手袋をして一生懸命に綱を引っ張ったりした。若い男衆は「オイサー、オイサー」と声を上げて力強くお船を曳いた。年長の梶葉貴裕さん(28)は「けがなく安全にお船を曳いて、子供から年配の人まで楽しめるお祭りにしたい」と話していた。
兎川寺町会は改修したお船の魂入れをし、お船を曳き回した。練り終わった後のお披露目会では、中村弘幸町会長が改修の経緯などを説明し、「お披露目会を楽しんでください」とあいさつした。お船2階からの餅まきや、鏡開きなどが行われた。住民らはお船を見て感嘆の声を上げ、お船の前に並んで記念撮影したり、飛んでくる餅を受け取ったりしていた。
本祭りは5日で、9隻のお船が同神社境内に曳き入れられる。