安曇野市のふるさと納税 返礼品の米が人気で在庫少 価格高騰が影響か 当面は品薄続く見込み

安曇野市のふるさと納税の返礼品の一つ、主食用米の在庫が少なくなっている。米価高騰に伴い返礼品の米は各自治体で人気が高まっているとみられ、安曇野市は7日までに令和6年産米の商品18点のうち12点が品切れとなった。過熱する集荷競争で7年産米の確保量は例年より少なめと見込まれており、品薄状態は当面続きそうだ。
8日現在、仲介サイトには、市内産のコシヒカリや「風さやか」の精米が掲載されている。市総務課によると、手頃な商品ほど人気が高く、品切れ12点のうち10点は昨年末までに在庫が底を突いた。掲載中の商品は寄付額が高めだが、それでも数量は少なく、今夏には欠品となる見通しだ。
春の段階で品切れが発生する状況はこれまでなかったといい、総務課の担当者は「安曇野を気に入って毎年寄付してくれるリピーターもいる。そうした人に返礼品が届かないとすれば残念」と話す。
安曇野市は県内有数の米の産地。昨夏以降の米騒動で精米や玄米を返礼品に求める寄付が増え、それまで注文を最大限受けていた生産者なども在庫を設定するようになった。
今秋以降に出回る7年産米について、市は8月頃に寄付の受け付けを始める予定だが、集荷競争の影響を受けて確保量は減少するとみる。ただ、市内のある生産者団体は「安心な米を届けて社会に貢献したい。目先の利益にはこだわらない」と例年並みの数量を出品する予定だ。
農林水産省の発表によると、全国のスーパーで4月21~27日に販売された米の平均価格は5キロ当たり税込み4233円。前週より12円高く、17週連続の値上がりとなっている。