ヨーカドー南松本店 来年1月閉店へ
松本市高宮中の国道19号沿いにある総合スーパー・イトーヨーカドー南松本店が来年1月に閉店する方針であることが10日、関係者への取材で分かった。全国のイトーヨーカドーを首都圏に集約する経営改革の一環とみられる。来年2月末に閉店する松本パルコ(松本市中央1)と合わせ、市内有数の大型店が同時期に姿を消す異例の状況となる。
南松本店は、平成10(1998)年に開業した南松本ショッピングセンター(地上6階建て、店舗面積約1万2000平方メートル)の中核店舗としてオープン。28年からは食品売り場も含めて全館直営となった。生活雑貨「ロフト」など20~30店のテナントが入り、従業員は100人以上いる。
10日に自転車で来店した井川城の女性(83)は「近所にはコンビニもないので、なくなるととても都合が悪い」。宮田の男性(65)は「店舗がちょうど良い広さで買い物しやすい。電子マネーのポイントをためていたこともあり残念だ」と話した。
運営するセブン&アイ・ホールディングス(HD)傘下のイトーヨーカ堂(東京都)は令和5年2月期決算で152億円の当期純損失を計上、3期連続で最終赤字となるなど業績低迷が続く。同HDが昨年3月に発表した経営計画では、採算性の低い店など全国の33店舗を閉鎖する方針を示していた。
南松本店は、イオン南松本店(双葉)など周辺大型店との競合が続いていたとみられる。市内には、松本駅前にイトーヨーカドー松本店(後の「アリオ松本」)があったが平成29年に撤退している。