地域の話題

松本で今冬一番の大雪 交通混乱

積雪で大渋滞となった松本市の国道19号鎌田交差点付近(5日午後2時)

 本州南岸を発達しながら東進した低気圧の影響で、中信地域は5日、今冬一番の大雪になった。気象庁によると、松本市沢村で午後7時現在で23センチの積雪を観測し、長野地方気象台は中信地域の全域に大雪警報を出した。鉄道や飛行機は運休・欠航が相次ぎ、長野道も通行止めになった。閉店時刻を早める大型店や下校時刻を繰り上げる学校もあり、スリップ事故や渋滞も各地で発生して、市民生活は混乱した。

 松本広域消防局によると、塩尻市内の小学生が転んで額にけがするなど、管内で3人が雪による転倒で救急搬送された。いずれも軽傷だった。
 JRは中央東線の特急あずさ上下7本、中央西線の特急しなの上下14本が運休した。中央西線は午後、塩尻―南木曽間で列車の運転を見合わせた。松本市内を走る路線バスも一部が運休し、塩尻市の地域振興バスは午後運休。安曇野市のデマンド交通あづみんは5日正午以降の新規予約の受け付けを停止した。
 フジドリームエアラインズ(FDA)が運航する県営松本空港の定期便は、福岡線の1往復など8便が欠航し、計380人に影響した。
 長野道は岡谷ジャンクション―安曇野インターチェンジ間が午前中から通行止めになり、夕方全区間に広がった。国道19号は交通障害を未然に防ぐため、安曇野市・田沢交差点―南木曽町・岐阜県境間で流入規制が行われた。
 多くの小中学校が下校時刻を早め、一部の高校が午後休校した。6日の登校時刻を遅らせる学校もある。
 山形村のアイシティ21や松本市中央1の松本パルコなどは通常より早い夕方に閉店した。
 雪は6日朝にかけて降り続き、県中・南部は午後から晴れ間が広がる見込みだ。