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藩主ピンバッジあと二つ コロナ禍で配布中止に 市、今後の対応検討中

これまでに配布されたお城と藩主の家紋を組み合わせた4種類のピンバッジ

 松本市が、国宝松本城の新春開門に合わせて行っていたお城と藩主の家紋を組み合わせたピンバッジの配布は、新型コロナウイルス感染症禍をきっかけに令和2年から中止されており、今年もなかった。配布されたのは歴代藩主6家のうち4家のため、「残りの2家はいつ配布されるのか」と毎年楽しみにしている人たちから待ちわびる声が上がっている。

 ピンバッジは平成28(2016)年から31年まで、毎年1000個ずつ配布された。配られたのは石川氏(家紋は笹竜胆)と小笠原氏(三階菱)、戸田氏(はなれ六ツ星)、松平氏(丸に三葉葵)の四つで、残りは堀田氏(黒餅に竪もっこう)と水野氏(丸に立おもだか)の二つだ。
 市がコロナ禍に配布を中止したのは、例年大勢の人が集まって密になることや、集めている人に高齢者が多く朝早くから並ぶため体力的な負担を考慮したことなどがある。ただ中止した年から再開に関する問い合わせが途切れず、特に年末になると増える。昨年末にも相次いで寄せられた。
 市松本城管理課は「ピンバッジに関する問い合わせがあることは承知している。どのような対応が良いのか今後について検討しているところ。もうしばらく待って」と話している。