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1年の平穏新年に祈る 塩尻・西福寺でだるま供養

多くの人が見守る中、供養されるだるま

 塩尻市下西条の西福寺(青山裕文住職)で6日、新春のだるま供養が行われた。新型コロナウイルス禍や耐震工事を経て5年ぶりの開催に、多くの地域住民が参加して1年の平穏無事を祈った。

 檀家や近隣住民200人以上が古いだるまやお札を持って訪れ、境内中央に積み上げた。僧侶の読経に合わせて点火されると、ゆらゆらと炎が立ち上った。だるまを持参した人にはくじが渡され、本堂での開眼法要の後、大中小の新しいだるまの中からいずれかが配られた。
 参加した人は、昨年の振り返りと新年への願いを胸に供養の様子を見守った。母や祖父母らと参加した桔梗小学校4年生児童は「みんなが病気や事故に遭わずに過ごせるように」と願った。近所の実家に東京都から帰省した自営業の40代女性は「能登半島地震など暗い出来事で一年が始まったが、これから良い方に向かってほしい」と話していた。
 小林定勝総代長(89)=大門四番町=は久しぶりのだるま供養開催にひときわ喜びを募らせた。「コロナ禍でお寺に集まってもらう機会が減ってしまったが、これからまた増やしていきたい」と話していた。
 30年近く続く行事となる。以前は七転び八起きにちなんで1月8日に行われていたが、今回は人が集まりやすいよう土曜日開催とした。