政治・経済

朝日村が廃止方針のマレットゴルフ場 最終判断へ村民アンケート

村が廃止の方向で検討を進めているマレットゴルフ場

 朝日村は、利用者の減少や設備の老朽化が課題となっているアサヒマレットゴルフ場(小野沢)を令和6年度を最後に廃止する方針を打ち出し、今月末まで村民へアンケートを実施している。マレットゴルフ愛好家の高齢化や競技人口減少で近年は利用者が年間延べ500人以下と低迷。一方で10年先まで維持する場合は約2800万円の維持管理費が必要で、費用対効果が見込めなくなっている。村はアンケート結果と地権者との協議を踏まえて最終判断する。

 マレットゴルフ場は平成2(1990)年にオープン。敷地面積約4万9000平方メートルに全18ホールが整備され、森林内の地形を生かした広さとアップダウンのあるコースが特徴だ。ピーク時の平成4年度には年間1万8045人が利用したが、以降は右肩下がりで利用者が減り、最少だった令和3年度は432人にとどまった。
 維持管理費は年間約200万円かかり、今後も継続する場合は老朽化した水道用送水ポンプの更新費用など約800万円が必要と試算されている。
 マレットゴルフ場の存廃については、令和3年度に村が村観光レクリエーション施設管理運営審議会へ諮問し、「廃止が妥当」と答申を受けた。村は答申後、村観光協会と連携したイベントを開催するなどし利用促進を模索。マウンテンバイク場やキャンプ場として利活用できないか民間事業者と研究も進めてきたが、山林の地形や鳥獣が日常的に出没するエリアであることから安全の確保が難しいと判断した。
 個人9人・1地区が地権者となっており、村が今後協議を進める。最終的に廃止が決まれば、7年度から施設解体を進め、地権者へ返還する方針だ。解体と原状回復の予算は10年分の維持管理費とほぼ同規模。
 アンケートは先月末に村内全戸に配布済みで、31日まで役場への持参かファクス、メールで回答を受け付けている。問い合わせは村産業振興課(電話0263・99・4104)へ。