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外国人旅行者向けにバスの乗車を英語の動画に 名古屋外語大の学生が作成

英語動画へ導くQRコードを載せた案内(妻籠)。バスの停留所に貼られている

 南木曽町と包括連携協定を結ぶ名古屋外国語大学(愛知県日進市)の学生が、外国人観光客向けに、町内を走るバスの乗り方を英語で案内する動画を作った。9月に町内でフィールドワークをし、旅行者や住民らに話を聞く中で見えた課題の解決策として取り組んだ。旅行客の利便性向上やバス運転手の負担軽減につなげる目的だ。

 世界共生学部の2、3年生4人が作った。動画はバスの乗車から降車まで一連の流れを取り上げ、乗車券はないことや運賃を準備しておき払うことなどを英語の字幕と音声付きで説明する。バスの待ち時間などで気軽に確認できるよう、約30秒で簡潔にまとめた。
 9月に妻籠宿周辺で聞き取りをした際、旅行者は運転手の助けでバス利用時に特別不便を感じていないという話を聞いた。一方で運転手側は対応に手間取る場合もあると分かり、動画作成を決めた。町内滞在中に撮影し、大学に戻り編集した。
 既に南木曽駅から、妻籠、馬籠宿(岐阜県中津川市)を結ぶバスの停留所に、動画へつながるQRコードを載せた案内を掲示している。今後バス車内にも貼られる予定だ。町によると平日はバス利用者の8~9割を外国人旅行客が占める状況という。動画編集を担当した2年の学生は「バスは妻籠の旅行者が1番利用する交通手段だと思う。動画が少しでも課題解消に役立ったら」と願っていた。