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お神楽 子供たち担いで! 上松の中村貞雄さん作る 町総合文化展 22日まで展示

上松町総合文化展に展示されている、中村さん(右)手作りのお神楽

 上松町小川にある木曽鉄工所の社長・中村貞雄さん(76)が子供用のお神楽を作り、22日まで町社会体育館などで開かれている町総合文化展に展示している。幼い頃にお神楽を担ぐ体験を通じて、子供たちが町内の祭りに興味を持ち、郷土愛を育んでほしいとの思いを込めた。

 本体の長さが90㌢で、幅が40㌢、高さが1・5㍍。祭典執行団体・上若連が所有するお神楽を縮小率67・5%でヒノキ材を使って再現した。お社、「諏訪神社」と書かれたちょうちんが載るほか、二つの太鼓などがあり、華やかだ。お神楽のてっぺんを文様鮮やかな丁子袋が飾っている。重さは30㌔ほどだが、子供が担ぐまねをしながら安全に引っ張ることができるよう、手作りの台車に乗せた。
 祭り好きな孫らのために段ボール製のお神楽を作ったのがきっかけで、「どうせ作るなら本物の縮小版で仕上げよう」と思い立った。制作期間は5カ月ほどで、端材や端切れを活用して完成させた。
 中村さんは「子供たちが地元の祭りに興味をもってもらい、伝統としてつないでいってもらえたら」と願った。
 お神楽は21日午後3時、JR上松駅周辺で催される木馬引き大会の「ミニお木曳き」にも登場する。