鉢盛中で訓練 防災意識を再確認、消防団・消防署連携

組合立鉢盛中学校(朝日村)の避難訓練に合わせて16日、組合を構成する松本市、山形村、朝日村の3市村の消防団と松本広域消防局山形消防署が連携した合同訓練が行われた。新型コロナウイルス禍の影響で4年ぶりで、地震と校舎内での火災の発生を想定し連携を確認した。煙が充満した火災現場からの避難方法や、簡易担架を使ったけが人の搬送方法といった災害時に役立つ知識も中学生に伝え、日頃から備える大切さを呼び掛けた。
松本市今井を管轄する市消防団第20分団、山形村消防団の上大池・中大池分団、朝日村消防団の第1、第5分団から計約60人、山形消防署員約10人が参加した。全校生徒約420人が校舎内からグラウンドに避難した後、各消防団員は校舎屋根に向かって4カ所から放水した。
避難訓練の後は、生徒が応急処置や放水を体験。煙で視界が悪くなった火災現場を再現した「煙道体験」では、姿勢を低くし口をハンカチなどで覆って避難する方法を学び、体験した1年の松村のなさん(13)は「前が見えないと怖い。いざという時のために覚えておきたい」と話した。
山形消防署の小島高明署長補佐は「災害は同じ状況は一つとしてない。状況に応じて最善を尽くし、率先して避難することが自分や周りの人の命を守ることにつながる」と呼び掛けていた。