政治・経済

注文商品をドローンで宅配 アルピコなどが事業化へ蓼科で実験

別荘地に着陸する物流用ドローン

 アルピコグループやKDDIスマートドローン(東京都)は28日、茅野市の蓼科高原で、スーパーマーケットのデリシアにネット注文があった商品をドローンで宅配する実証実験を行った。将来は人の目視がなくても市街地で無人機が飛行できる国の基準「レベル4」の認証を取得し、店舗からドローンを飛ばす形での事業化を目指す。

 グループが管理する蓼科高原にある別荘地の住民に、食品や日用品を注文してもらった。店舗から高原まで車で商品を運んだ後、自律飛行の物流用ドローンで蓼科湖畔から約1キロ先の別荘地に届けた。ドローンは湖や森林の上空を飛び、数分で目的地に到着して住民が荷物を受け取った。
 レベル4の認可取得はハードルが高いものの、今後も実証実験をして技術面や法令面の課題をクリアしたいという。配送とは別に、年内には松本駅前で一般の人が飛行免許を取得できる「ドローンスクール」を開校するほか、空撮の受託事業も開始する。
 アルピコホールディングス(松本市井川城2)の佐藤裕一社長は「ドローン事業で交通や小売といった既存事業の付加価値とシナジーを高めたい。さまざまな可能性を探索していく」と話していた。

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