蘇南高生が救急活動率先 交通事故で 木曽広域消防本部 6人に感謝状

南木曽町の蘇南高校の3年生6人が、交通事故現場でけが人を素早く救護し119番通報をして救急活動に協力したとして26日、木曽広域消防本部から感謝状を贈られた。同校を訪れた石其正消防長は6人の「勇気ある行動」をたたえた。
大畑竣平さん、木村美桜さん、佐々木ゆりかさん、常盤井湧之介さん、橋詰翔さん、山田紗妃さんが受けた。
事故は5月15日午後5時ごろに同町読書の国道19号であり、赤信号で止まっていたオートバイにタクシーが追突した。当時は雨が降っていた。下校途中で現場に居合わせた6人は、地面に倒れ込んだオートバイの男性に自分たちの傘を差してぬれないようにした。119番通報もして救急車が来るまで寄り添い、救急隊の活動中も隊員らに傘を差し続けた。男性は骨折していたが命に別条はなかった。
学校の全校集会で感謝状の贈呈式があった。橋詰さんは「(バイクの男性が)腰を押さえて倒れたので『行かないと』と思った」と話し、佐々木さんは「声を掛け合い通報し、傘もお互いに差し合った」と当時の様子を振り返った。
石其消防長は「大人でも『見て見ぬ振り』をしてしまう人もいる。頼もしい行動で、皆さんのように困った人に手を差し伸べられる人が増えてほしい」と述べ、感謝していた。