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明科地域の内水氾濫に備え 安曇野市が排水ポンプ車配備

市が明科地域に配備した排水ポンプ車

 安曇野市は30日、内水氾濫に備えて5390万円で購入した排水ポンプ車のお披露目式を明科中川手の龍門渕公園で開いた。排水ポンプ6基を搭載したトラックで、発電機や排水ホースも備えている。明科地域では犀川に流れ込む河川の水が犀川の水位上昇によって行き場を失いあふれる内水氾濫が令和2年と3年に発生しており、今後は機動力を生かして、同地域の犀川にある五つの樋門での運用を想定している。

 六つのポンプを使用すると最大で1分間に30立方メートルの水を排水できる。満水になっている25メートルプールを12分ほどで空にできる能力だ。発電機の燃料タンクを満タンにすれば無給で9時間の連続運転ができる。車両のタンクの燃料も使えば、さらに長時間の運用が可能となる。
 市は明科地域に昨年7月、可搬式排水ポンプ4基を451万円かけて配備した。今後は排水ポンプ車を市明科支所、可搬式排水ポンプを下押野水防倉庫に配備する。実際の運用は市と災害協定を結んでいる市建設業組合が担う。
 お披露目式には市や市議会、市消防団、地元区、建設会社などから約20人が出席した。前川の水を使った排水の実演もあった。太田寛市長は「訓練を実施しながら万全の体制を整えていきたい」とした。