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東宗謙さんが太鼓で木曽に恩返し 公民館サークル結成し健康寿命延伸

今秋のデビューに向けて練習を重ねる木曽シニア元気太鼓のメンバーと東さん(中央手前)

 木曽町出身で、和太鼓の演奏や販売、教室に携わる太鼓センター(京都市)の創立者・東宗謙さん(74)が本年度、町公民館サークル「木曽シニア元気太鼓」を立ち上げた。昨夏、単身でUターンした東さんは、和太鼓演奏を通じた高齢者の健康づくりを目指し「最後の恩返しを木曽でやりたい」と力を込める。

 太鼓センター時代に京都と東京で東さんが取り組んできた「太鼓療法」を木曽でも実践する。和太鼓の音色や振動に脳が反応し、癒やしや認知症・うつ病の改善が見込めるという。「太鼓には力がある。健康寿命延伸につなげたい」と意気込む。
 サークルは5月に発足した。60~90代の男女9人が毎月第1・3金曜午後1時半から、日義の農村環境改善センターで練習を重ねている。1時間ほど演奏した後、茶話会で親睦を深めるのが恒例だ。
 「気持ちは二十歳」と笑うメンバーが掲げる現在の目標は、今秋の町公民館サークル発表会でのデビューだ。今月2回目の練習では、仲間と息をそろえて抑揚や余韻を生かしたたたき方を学び、デビュー曲を一通り演奏した。メンバーの飯吉せつ子さん(72)=新開=は「手首を骨折し、リハビリを兼ねて参加した。練習後の爽快感がいい」と話していた。
 参加費などの問い合わせは町教育委員会生涯学習課(電話0264・23・2070)へ。