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技能実習生サッカー交流 ミャンマーから12人 安曇野でチーム結成

サッカーチームを結成したミャンマー人技能実習生ら(左がサイバハンさん)

 安曇野市内で農業の技能実習に励む東南アジア・ミャンマーの青年たちがサッカーチームを結成した。三郷温のナカムラフルーツ農園で特定技能外国人として働くサイバハンさん(27)=三郷温=ら12人で、対戦相手も歓迎している。県内外への遠征を楽しみにしつつ「サッカーイベントを通じてミャンマーを支援する活動もできたら」と思い描く。

 チーム名は「AZUMI LION(ライオン)FC」。「ライオン」で勇敢さを表現している。本格的なロゴマークやそろいのユニホームも作り、月3回ほど日曜日に集まって練習している。
 中心人物の一人のサイバハンさんは、平成28(2016)年に大学生活を中断して19歳で来日した。子供の頃から、映画や商品名などで「サムライ」「フジ」など日本語由来の言葉に親しんでいた縁もあり、日本に行きたいと思ったという。家族や自分のために祖国で家を建てたいという希望があり、給料の8割を仕送りに当てている。将来は農業をしながらレストラン経営などを夢見ている。
 同フルーツ農園代表の中村隆宣さんは「日本にいる間に思い出をたくさんつくってほしい。楽しみを探すのは大事なこと」とエールを送る。中村さん自身も21歳の時に米国の農家で1年間の研修を受けた際、日本人の仲間を集めて野球チームをつくった。地元の少年野球チームと対戦した経験を懐かしむ。
 7、8歳頃から大学までずっとサッカーを楽しんできたというサイバハンさん。「日本でやりたかったことができてうれしい。仲間が集まってきたのでもっといいチームにしたい」と意気込む。