政治・経済

山形・複合施設の具体像考える

新施設や図書館に願うことを出し合う参加者たち

 山形村が新設を目指す複合施設の具体像を村民が考えるワークショップ(WS)が、今月初めに村内で始まった。「図書館」「ミュージアム」「子供の居場所・住民交流の場」の3機能を持つコンパクトな施設を構想し、このほどあった初回は図書館をテーマに参加者が活発に意見を出し合った。7月上旬まで全4回開き、村は年度内に施設の基本計画をまとめる。

 施設の建設候補地は、村農業者トレーニングセンターそばの屋外テニスコート。現在センター内にある図書館は、手狭さや人口1人当たりの蔵書数の少なさが課題のため、新施設に移転し広さや蔵書数、サービス内容を充実させる方針だ。
 WS初回は、塩尻市のえんぱーくに入る市立図書館の開設・運営に携わった県図書館協会副会長の伊東直登さんを招いた。参加者は、新施設への希望を▽ハード面▽ソフト面▽3機能の融合―の3項目に分けて出し合った。
 日頃から図書館をよく使っている人が多く多様な声が集まった。ハード面は「ふらっと寄れるように図書館は1階がいい」「カフェスペースが欲しい」「静かに過ごせる場所とおしゃべりしてもいい場所が欲しい」などが上がった。ソフト面は「学習机を広く」「長時間座りやすい椅子・ソファが欲しい」「司書や学芸員の充実を」と言った声が寄せられた。松本大学4年の三島菜緒さん(21)は、下の段も取りやすい書架や1人の読書スペース充実を提案し「今のアットホームな雰囲気を残しつつ、より使いやすくなったらうれしい」と話した。伊東さんは「こうあるべきと考えず、いろんな声を出すことがいい施設になるこつだと思う」と呼び掛けた。
 今後は17日、25日、7月8日の午前10時~正午にトレーニングセンターかミラ・フード館で開く。17日はミュージアム、25日は居場所・交流の場、最終回は施設全体について考える。各回参加者を募集している。申し込みは村ホームページからか村教育委員会(電話0263・98・3155)へ。

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