陸ワサビ 収穫増に手応え 南木曽で試験栽培2年目

南木曽町の農業委員5人でつくる「南木曽町しあわせ農業の会」は3~5日、読書の梛野地区で栽培を試みている陸ワサビを収穫した。遊休農地解消や新たな特産品開発を目的とした2年目の取り組みで、前年から収穫量が大幅な増加となり会員は今後に期待を寄せた。
休耕田にハウスを作り、昨年10月に約1・2㌃に苗約1600本を植えて育ててきた。会員や家族が高さ60㌢ほどになった陸ワサビを掘り起こし、出荷用に不要な葉などを取り除き箱詰めした。前年の収穫は約135㌔だったが、今年は643㌔となった。
1年目は水の与え過ぎで根が腐るなどし、計画より大幅に収穫量が少なかった。同会の生産担当・松原徳則さん(71)は、反省を生かして栽培し、今回の収穫増につなげられたとうなずく。一方で「株の生育が小さいものもあり、品質の向上に向け技術確立を進めたい」と見据えた。
ワサビ加工・販売のマル井(安曇野市豊科)から技術指導を受けており、収穫分は同社が買い取る。陸ワサビは寒さに強く、鳥獣被害を受けにくいなどの特長がある。