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MTBで木曽を元気に 青峰高卒の三浦翔太さん 福島スキー場にコース造る 企業団体も協力 

土を盛り上げて造ったジャンプセクションを疾走し、完成具合を確かめる三浦さん

 木曽町福島出身で木曽青峰高校を今春卒業し、名古屋外国語大学1年の三浦翔太さん(18)=愛知県長久手市=が設計・造成したマウンテンバイク(MTB)のコースが、木曽福島スキー場に完成した。留学先のカナダでMTBが地域活性化につながっていることを知り「コースを作って木曽を盛り上げたい」と決意した。三浦さんの熱い思いと行動力が周囲を巻き込み、地元企業も賛同。専門団体の力も借りながらオープンにこぎつけた。

 三浦さんがMTBの魅力に気付いたのは木曽町中学校2年生の頃。友人と町内の林道で楽しむようになった。青峰高1年時の11月から8カ月間、カナダ・アルバータ州の高校に語学留学した際、若者や家族連れがMTBコースで日常的に交流する現地の文化に触れた。三浦さんは「MTBは人をつなげるスポーツとの思いを強く実感した」と振り返る。
 帰国後は、コース造りと森林整備を兼ねた活動に取り組む民間団体「フォレストトレイルス」(上伊那郡辰野町)の催しに参加しながら知識を深める日々。コースが造れる場所を探していた三浦さんにスキー場側が声を掛け、第5駐車場の一角を使い、昨年10月から週末を中心に作業を進めた。
 コースは全長100㍍余り。三浦さんは「規模は小さいけれど、必要なスキルを試せる要素を詰め込みつつ、子供から大人まで誰でも楽しめるコースになった」と手応えを語る。「MTBを買ったら乗れる所はある」という地域にしたかったと三浦さん。「ここが起爆剤となり山の環境整備や地域おこしにつながれば」と期待している。
 「キソフクバイクスキルパーク」は4日に営業を開始。時間は午前9時半~午後3時半で1日1000円。スキーセンター1階で受け付ける。