政治・経済

松本市の道路損傷通報が激増 LINE活用奏功

 松本市が本年度から本格運用している、無料通信アプリ「LINE」を活用した道路損傷情報通報システムによる4月の通報件数は158件で、昨年4月の5倍以上の通報があったことが市維持課のまとめで分かった。市道の舗装損傷が105件と大半を占め、通報があった日に補修を完了させた例もあった。道路の損傷は車のパンクにつながったり歩行者がけがをしたりする可能性もあり、市はさらなる市民の協力を求めている。

 通報システムは市道の陥没や落石、公園遊具の破損などを市に通報できる。昨年度までは通報専用のアプリのダウンロードと登録が必要だったが、本年度からLINEで通報できるようにした。アプリの登録者数は3000人ほどだったが、LINEの登録者は8万人近くで、これが通報の増加につながったとみられる。昨年4月の通報件数は30件だった。
 今年4月の通報のうち、11日早朝に南浅間の市道で舗装がへこんでいるのを市民が通報。市が確認後、すぐに土木センターの職員が出動して夕方までに補修を完了させた。維持課の職員は「車のタイヤが落ちればパンクする場合もある」という。昨年度は市道の損傷などで自動車が破損した例が3件あり、市が補償した。
 道路の損傷は維持課の職員らが市内をパトロールして発見に努めているが、目が届かない所が多い。市公式LINEでの通報は、現場写真や位置情報が送れ、損傷の早期発見と迅速な対応につながっている。

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