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義仲・巴の面影宿す古木 木曽町日義の旗挙八幡宮

赤い鳥居の横に寄り添うように立つアカマツとシダレザクラ(右から)

 平安末期の武将・木曽義仲が挙兵に際して戦勝祈願をしたとされる木曽町日義の旗挙八幡宮で、シダレザクラが淡いピンク色の花を付け始めた。並んで立つアカマツの老木に寄り添うように幹を伸ばす姿に「巴御前(桜)が義仲(松)を支えているようだ」と目を細める住民もいる。

 アカマツは樹齢100年は優に超えると見られ、全体的に老化が著しく、幹の空洞化も進んでいるという。シダレザクラも老木で樹勢が衰えてはいるが、今年もかれんな花を咲かせ、今週末にも見頃を迎えそうだ。
 巴御前は、義仲とともに源平合戦で活躍したとされる女武者。義仲が元服した頃に構えたと伝わる居館の跡が碑として残る境内で、古木たちは静かに寄り添う。氏子総代代表の巾恒美さん(77)は「長年の風雪に耐え、いまだに助け合うかのような2樹の姿から、生きる活力をもらえるような気がする」と話した。