黒板アート甲子園 エクセラン高の2組が入賞

全国の中学生や高校生が黒板などに描いた作品のコンテスト「日学・黒板アート甲子園」で、松本市のエクセラン高校美術科の2グループが入賞を果たした。新型コロナウイルス禍で受けた閉そく感など学校生活で感じている思いを率直に表現した。
黒板をキャンバスにチョークで描く「黒板の部」で1位の最優秀賞を同校で初めて受けたのはチーム「絵画専攻鶏隊」の3年・元島未来君、いずれも2年・日野奈菜花さん、岡江琉莉さん、水上明日花さんの作品「空想逃避行」。黒板をふすま4枚に見立て、コロナ禍で感じる「ふさがれた気持ち」を表現した。他校の色鮮やかな作品が多い中、モノトーンに挑戦して険しい山並み、暗い雲、散乱した電柱や机などを白黒で無機質に描いた。一方で鶏と金魚を彩り、生命の中に「息苦しさや不安に立ち向かう強い意志」を表現した。
コロナ禍で会えない日もインターネットを通じて打ち合わせ、描く絵を分担するなどして2カ月かけて完成させた。元島君は「画風が異なる相手の作品をよく見て思いやる気持ちを持って臨んだ。このメンバーだから受賞できた」と感謝した。
ホワイトボードにマーカーで描く「白板の部」は最優秀賞の該当がなく、次の優秀賞を1年・松井響生君と齊藤佳里音さんの「1年美術科白板ズ」が受賞。環境問題の悪化で人類史を築き直す人々を描いた。
黒板・ホワイトボード製造販売の日学(東京都)が主催する8回目のコンテストで、4部門に138校の224点が寄せられた。吉田朋弘社長は「実力派の学校。皆さんの技術や伝統を後輩につなぎ(他校は達成していない)連覇を期待している」と評価していた。