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光と氷が織りなす影絵 王滝の自然湖

霧氷で覆われた木々が朝日に輝く中、立ち枯れの木々が真っ白な雪原に長い影を伸ばしていた(31日午前7時45分ころ)

 中信地方は31日朝、晴れて地表の熱が奪われる放射冷却の影響で冷え込み、各地で今季最低気温を更新した。木曽町開田高原が県内で最も寒い氷点下18.9度、同2番目の松本市奈川は同17.3度だった。

 午前7時半ころ、結氷した箇所が雪に覆われた王滝村の自然湖(標高1000㍍)では、雪原となった湖面から突き出す立ち枯れた木々が朝日を浴び、長い影を真っ白な雪原に伸ばしていた。凍結した水蒸気などが樹木や植物の表面に付く霧氷や、氷の結晶が大気中で輝くダイヤモンドダストも見られた。
 光と氷が織りなす"影絵の世界"を撮ろうと、日の出を待つ写真愛好者の姿もあった。三重県津市の男性(80)は、村内の民宿に連泊した撮影旅行の最終日といい「天候にも恵まれ大満足。早朝ならではの雪面アート」と話し、盛んにシャッターを切っていた。