政治・経済

太陽光設備拡充 EV車も 松本市上下水道局の宮渕浄化センター 脱炭素・経費節減を加速

浄化センターの屋上に増設された太陽光発電設備

 松本市上下水道局は、宮渕浄化センター(宮渕本村)に設置している太陽光発電設備を増設し、同センターの職員が公務に使う車両に電気自動車(EV車)を導入した。二酸化炭素の排出と経費の削減につなげる。

 汚水処理棟屋上に令和2年度に設けた太陽光パネル(308枚)に、172枚を加えた。EV車の充電は太陽光発電で賄う。同センターによると、年150トンほどの温室効果ガス削減につながる。
 太陽光発電設備は2年度に第1期として約8900万円で設置、汚水処理で生じる消化ガスを用いた発電と合わせ、センターに必要な電力の4割ほどを再生可能エネルギーで賄っている。今回は約8000万円をかけて増設、これで電力量の5割近くを再生可能エネルギーで賄えると見込む。EV車は軽ワンボックス型で、下水道課の水質担当が水質管理で市内に出向く時に使う。導入費は約240万円。
 汚水処理などで電気を使う同センターの電気代は、年間で約8000万円かかっている。宮渕浄化センターの百瀬克也所長は「初期投資はかさんだが、電気代の高騰もあり将来的な経費節減につながる」と話している。