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農地の草刈りに助っ人 JAハイランド和田支所が組合設立

遊休地で自前の刈り払い機を使い、草を刈るサポート隊員たち

 松本市のJA松本ハイランド和田支所は、和田地区の水田や畑のあぜ、遊休農地の草刈りを請け負う「畦畔管理サポート組合」を設立し、15日、活動をスタートさせた。高齢化の進展や、農地を請け負う専業農家が大規模化して草刈りに手が回らない悩みに応えようと、組合が募った有志が草刈り作業を始めた。

 定年退職後の兼業農家を中心に声を掛け、26人が草刈りサポート隊として登録。初日の作業には14人が参加し、遊休農地で自前の刈り払い機を使って草を刈っていった。この土地では今年、新規就農者が白ネギを栽培する予定だという。
 サポート組合の田中孝人組合長(75)は「草むらがカメムシなどの害虫のすみかともなり、環境面でも何とかしたかった。スイカやスイートコーンなど、和田の良い農産物を作る助けになれば」と話す。隊員となった吉田秀行さん(68)も「通学路に荒れた農地があるのは防犯面でも心配だった。きれいにしていきたい」と語っていた。
 令和5年に地区でアンケート調査をしたところ、高齢などであぜの草刈りができない悩みが多数寄せられた。一角が中部縦貫自動車道の建設予定地となった農地では、残りの土地が荒れてしまう現状も出てきたことから、あぜと遊休農地の草刈りを有料で請け負う組合を設立した。