松本の文化財"食べられる!?" 市職員がPR兼ねて食材で再現し交流サイトに掲載

松本市文化財課が運用する交流サイト「まつもとの文化財」に不定期で登場する"食べられる文化財"が面白い。視覚に訴える情報発信で身近な文化財に興味を持ってもらおうと職員が企画。古墳や古銭、鳥居火や屋敷林など松本市に関わる有形無形の文化財や天然記念物を和菓子や洋菓子、弁当や総菜で再現し、写真をアップしている。思わず商品化も期待したくなる、遊び心にあふれた取り組みだ。
赤飯の針塚古墳や、のり弁の鳥居火、カレーライスの四ケ堰円筒分水など見て楽しい、食べておいしい"文化財"をフェイスブックとインスタグラムで紹介している。白骨温泉の噴湯丘と球状石灰石をわらび餅で再現したり、桜ケ丘古墳の金銅製天冠クッキーを焼いたりと、全て職員が考案したオリジナルだ。昨年5月に始め、令和6年度中に15件を掲載した。
交流サイトは令和3年に開設。市内の指定等文化財を取り上げてきたがほぼ網羅したため、近年はより間口を広く、市内の文化や歴史に関係する話題を取り上げている。食べられる文化財もその一環で始め、課内で出し合ったアイデアを料理が得意な職員が形にしてきた。
フォロワー数は30~50代を中心に計1170人余に上る。担当職員の高山直樹さんは「松本城や開智学校以外にも市内には魅力的な文化財がたくさんある。目を向けてもらうためにも、自分たちも楽しみながら発信していきたい」と話している。