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松本市役所駐車場 新紙幣いまだ使えず 銀行で両替する利用者も

市役所本庁舎駐車場の精算機に掲げられた張り紙。新1000円札が使えないことを周知している

 松本市役所の本庁舎と東庁舎北、東庁舎南の駐車場3カ所(計142台)の精算機がいまだに新紙幣に対応しておらず、観光客らから市に苦情が寄せられている。隣接する松本城の桜の開花に伴い、市役所駐車場を利用する人がここ数日増えたことが要因だ。市契約管財課は8日、「新紙幣はお使いいただけません」と書いた貼り紙を各精算機に掲げた。近いうちに対応機種に更新する方針という。

 同課によると、8日に2件の苦情が寄せられ、うち1件の利用者は市役所内の銀行で両替をして駐車料金を支払った。9日は好天に恵まれて松本城の桜が八分咲きになり、本庁舎の駐車場は日中から満車になる時間帯が多かった。
  神奈川県秦野市から観光で訪れた自営業・栗原洋二朗さん(73)は「張り紙を見て役所内の自動販売機で新札を小銭にくずした。財布の中は新札だけだったので、ちょっと焦った」と話した。
 本庁舎と東庁舎北、東庁舎南の駐車場は平成30(2018)年1月に有料化が始まった。出入り口にゲートバーを設けた「パーキングシステム」で、日中の開庁時間(午前8時半~午後5時15分)に市役所に用事がある来庁者は、訪問先の課で駐車券の無料化処理をする。来庁者以外は20分100円の料金で一般利用ができる。
 松本市が中心市街地で運営するアイパーク伊勢町(中央西)、Mウイング(中央)、東洋計器大手門(松本城大手門)の三つの駐車場の精算機は昨年12月に新紙幣に対応している。昨年7月に新紙幣が発行されて9カ月がたつが、同課は「可能な限り早く対応機種に更新したい」と話している。