安曇野市議会 4月1日付で異例の欠員3に さらに1人なら補欠選も
安曇野市議会(定数22)が1日で異例の欠員3となった。交通事故死、県議会議員へのくら替え、進学と事情はさまざまだが、平成17(2005)年10月の市制施行以降、この20年間で欠員3は初めて。10月22日に任期満了が迫る中、公職選挙法の規定により、今月22日までに欠員がさらに1人以上出た場合は補欠選挙になる。
今議会は令和3年10月に始まり、市制施行から数えて第5期に当たる。4年に4期目の召田義人氏が交通事故で亡くなり、5年に2期目の小林陽子氏が県議会議員選挙に出馬するため辞職した。3月31日には1期目の橋本裕二氏が大学医学部への進学で辞めた。
第1~4期も市長選挙への出馬による辞職や病死などで欠員が生じてきたが、多くても欠員2だった。
欠員3に対する市議の受け止め方はさまざまある。ある中堅議員は「市民の声を聞く議員が減るので、影響がどう出るのか心配はある。最小限の影響で済めば」と願う。ベテラン議員は「議会活動は活発化している。不十分な対応になる心配はない」と語った。
松枝功議長は「それぞれに人生観や生き方がある。当選したからといって執着するものではない。欠員3でも仕方がない」と柔軟に受け止めている。
一方、前回の市議会議員選挙で落選した6人のうちの一人は「事故は別として、それぞれに事情はあるとしても、市議としては(任期を全うするという意思が)軽いのではないか」と指摘する。
公選法の規定で、市町村議会議員の欠員が定数の6分の1を超えると補欠選挙が行われる。定数22の安曇野市議会の場合は3・7人に当たるため、欠員が4人以上だと補欠選挙になってしまう。
ただし、公選法の規定で、補欠選挙を行う事由が「任期満了前6カ月以内」に生じた場合は行わないことになっており、今月23日以降に欠員がさらに1人以上発生しても補欠選挙はない。逆に、22日までの残り約3週間で欠員が1人以上出ると補欠選挙になる。
仮に、補欠選挙が行われた場合の当選者は任期が10月22日までの約半年間になる。