連載・特集

2025.4.20 みすず野

 プロの指導は子供たちの心に響くこともきっと多いだろう。中学生がプロバスケットボールチームのコーチに指導を受ける様子を見て、そう思った。コーチの言葉や手本に中学生が向けていた顔つきが物語っていた◆松本市の事業で、市内でホームゲームを開催するプロスポーツチームの選手やスタッフが中学生を指導している。競技はバスケ以外にサッカー、野球、バレーボール。伸び盛りの中学生が、プロの技や練習法を学べるのは貴重な機会。プロ側からすれば競技人口の底辺拡大につながり両者に益がある◆「打撃の神様」と呼ばれた元プロ野球選手・川上哲治さん(故人)の野球教室が、筆者が小学生のころ松本であった。多くの少年野球チームが参加し、川上さんの身ぶり手ぶりに注目した。教わった内容を50年近くたった今でも断片的だが覚えている。それくらいプロの指導は筆者にインパクトを与えた◆筆者の子供時代より今は、プロと接する特別感は薄まったように感じる。それでも憧れのチームや選手と間近に関われる時間は特別に相違ない。子供たちが競技の一つ上の深みを知り、高みを目指すきっかけになるといい。