買い物客ら別れ惜しむ 井上本店、最後の日曜日

松本市深志2の百貨店・井上本店は31日に閉店する。最後の日曜日となった30日も多くの家族連れなどが訪れてにぎわい、夕方からは店員が最終日に配る紅白まんじゅうを準備した。
売り尽くしセールで良品が格安で買えるとあって、どの売り場も多くの買い物客でにぎわった。来店客が書いて寄せたメッセージは1階入り口の大型ボードに収まらず、5階の壁面にもたくさん張り出された。
買い物が済むと5階で開かれている思い出アルバム写真展に足を運ぶ人も多く、古いレジスターや各階の案内板などにも興味を寄せていた。1枚1枚の写真にじっくりと見入っていた元社員の50代女性は「(夏祭りの)松本ぼんぼんに井上の踊り連で参加したのが懐かしい。井上で働くことが小学生の頃からのあこがれだった」と話し、「この建物の店がなくなってしまうのは寂しい」と惜しんでいた。
夕方には31日の開店時(午前10時)から先着500人に紅白まんじゅうを配布するための準備が行われた。草深智明販促企画部長は「いよいよ本店で最後の営業日となる。心を込めておもてなしをするので、多くの方に来店してほしい」と話していた。
31日は午後5時半から本店西側の市道が歩行者天国となり、6時45分から閉店セレモニーが行われる。