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無病息災願って火渡り 筑北の岩殿寺で

白煙が上る灰を渡り無病息災を願う参拝者

 筑北村坂北別所の富蔵山岩殿寺で30日、「火渡り護摩行」が行われた。無病息災や家内安全を願う人がくすぶる灰の上を渡り、村内外から訪れた約250人が見守った。

 寺の細野順伸大住職ら6人の僧侶がハギの木やスギの葉を燃やし、お経を唱えて法要を営んだ。竹と紙でできた「ためし幣」を灰に当てて火が衰えたのを確認すると、僧侶が勢いよく灰の上を渡った。法要を見守った人たちも続いて火渡りを行い、「熱い!」と声を上げながらも、渡り終えるとスッキリとした表情を見せていた。
 同村東条から訪れた窪田唯綾さん(7)は「思ったより熱くなくて楽しかった」といい、9カ月になる妹・琉那ちゃんの「お世話を頑張りたい」と願いを込めていた。
 平成8(1996)年に始まり、30回目となった。村内外の幼児・小学生9人が参加した稚児行列や、参拝者に湯釜の湯を掛けて無病息災を願う「湯立て行」もあった。