モネの色彩など分析して松本の風景描く 県ケ丘高の中野明衣さんが展示

松本県ケ丘高校(松本市)2年生の中野明衣さん(17)=塩尻市洗馬=が取り組んだ探究活動の成果展示が、松本市立博物館(大手3)で4月1日まで開かれている。印象派を代表するフランスの画家のクロード・モネ(1840~1926)の色彩や光の表現などを分析し、その知識を落とし込みながら描いた松本の風景画10点を展示している。
連作として有名な「積みわら」「睡蓮」の絵画計7作を例に、環境・歴史・科学・心理の4分野で分析した。補色が使われていないものがほとんどなく、筆の使い方を変えることで質感に変化を持たせていることや、一つのモチーフに焦点を当てて、色彩・光の表現を考えて描いていることなどを導いた。
分析を踏まえ昨年9月から半年かけて、モネの絵画の特徴である色相や光・影の表現のバランスなどに留意して松本の風景を描いた。あがたの森公園、国宝松本城、縄手通り、旧開智学校、四柱神社などを題材に、柔らかい色彩で光を捉えて表現した。
昨年1月、上野の森美術館(東京都)の企画展でモネの絵画を見た時に臨場感ある美しい風景画に感動したのがきっかけだった。中野さんは「(成果としては)まだまだだが、研究しがいがあった。自分が納得するまで何年かかるかわからないが、今後も頑張っていきたい」と話している。
展示は1階で行われ、午前9時~午後9時。入場無料。