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連日の黄砂、暮らしに影響

黄砂によってかすむ松本駅前方面。建物の形がぼんやりと見える(26日午前9時18分、城山公園)

 長野地方気象台によると、県内で26日、黄砂が観測された。松本地方でも前日に続いて飛来し、松本市内では景色がかすみ、高台からは北アルプスや市中心部の建物の形がはっきり見えないほどだった。最大瞬間風速は松本市沢村で午前3時半に14・5メートル、松本市今井で午前4時32分に18・5メートルを観測した。

 松本市の城山公園展望台からは、松本城天守や松本駅周辺の建物がはっきり見えなかった。同市郊外の芥子坊主山でも遠方はかすんで真っ白。同市並柳の弘法山古墳では中心街のビルは確認できたものの、城山方面はかすみがかっていた。
 気象庁によると、黄砂は中国大陸内陸部の砂漠・乾燥地帯で風によって砂などが舞い上がり飛来する現象。27日は黄砂の飛来は弱まる見込みという。
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 松本地方を覆った黄砂は、さまざまな場面で市民を閉口させた。
 松本市波田の自動車販売店・田中自動車TACプラザでは、営業担当の斉藤靖さん(53)が約70台ある展示車を一台一台、手で洗っていた。汚れは、むらになって一面にこびりつき「昨日きれいにしたのに...。一晩でこれですよ」と苦笑した。「仕方ないです。やっていくしかない」と黙々と手を動かしていた。
 洗濯物を屋外に干すのをためらう人も多かった。松本市村井町南2の商業施設・イオンタウン松本村井内のコインランドリー巴屋は24時間営業で、早朝から乾燥機を使う人でにぎわった。巴屋ホームクリーニング事業部の営業主任・桃井廣幸さん(67)は「昨日は(巴屋の)コインランドリー全体で前週より3~4割利用が多かった。きょうも前週実績は超えそう」と話していた。