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「あずさ2号」復活へ熱唱 松本で狩人コンサート・のど自慢

「あずさ2号」のど自慢大会の出場者たち

 昭和52(1977)年に発売された、兄弟デュオ狩人のヒット曲「あずさ2号」を熱唱し、ダイヤ改正で廃止されたJR中央東線の特急「あずさ2号」の復活を願う歌謡コンサートが23日、松本市水汲のキッセイ文化ホールで開かれた。市民有志でつくる「あずさ2号を復活する会」が企画。前半は一般公募による「あずさ2号」ののど自慢大会、後半は狩人のコンサートで、満席の観客が熱狂した。
 8時ちょうどの~あずさ2号で~
 予選を通過した5~80歳の10組20人が、3人の審査員の前で自慢の喉を聞かせた。特急あずさで松本に移住した親子や、飲みに行くたび青春時代を思い出して「あずさ2号」を歌うという同級生ペアなど動機や思いはさまざま。別れや旅立ちを詠んだ歌詞が郷愁を誘う旋律とともに幾度も響き渡り、会場全体で名曲を楽しんだ。
 中盤には臥雲義尚松本市長と百瀬敬塩尻市長によるデュオの特別出演も。沿線自治体同士「気持ちを一つに松本平を盛り上げよう」(百瀬市長)とカラオケボックスで練習したという。客席は大いに盛り上がり「あずさ2号、復活!」のシュプレヒコールも上げた。
 復活する会の始動は昨年6月。あずさ2号復活の機運を高めるため、足がかりとなるコンサートを企画した。会長の大内二三夫ワシントン大学名誉教授(松本市)は「リニアや新幹線の時代にあっても日本の旅の素晴らしさは在来線にある。中央線や大糸線に目を向け松本地域を盛り上げる起爆剤として、活動を今後につなげたい」と話していた。