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風神祭り 無病息災願う 安曇野市明科東川手の柏尾集落

わら人形を立てて無病息災を願う参加者

 安曇野市明科東川手の柏尾集落にある大日堂で20日、自分の厄災をわら人形に移して無病息災を願う「風神祭り」が行われた。同集落の出身者や市民ら約70人が集まり、身代わりとなって厄を引き受けるわら人形を崖ぎわに並べて立てた。

 わら人形には和紙で作った白装束が着せてあり、背中に各自の名前や願い事が書かれている。米を包んだ「おひねり」が手に持たせてあり、参加者同士で交換して持ち帰って食べると、平穏に1年暮らせると言い伝えられている。祭りでは、全員で読経した後に記念撮影しておひねりを交換し合い、大日堂脇の地面に立てた。舞踏家の岡佐和香さん=東京都=による舞の奉納も初めて行われた。
 春分の日に毎年営まれている。かつては潮沢区のあちこちで行われていたという。実行委員代表の唐澤良英さん=安曇野市明科中川手=は「この文化を風化させないよう、皆さんの協力の下、たくさんの人に知ってもらって後世に残していきたい」と、末永く続くことを願っていた。