原木乾燥土場 造成進む 木曽町 橋詰地区 新年度完了へ 地元材の活用拠点

木曽町は、地場産木材活用の拠点となる原木乾燥土場の整備造成を、新開の橋詰地区で進めている。旧上田小学校空き校舎(新開)で整備される方向の合板製造・内装材加工拠点と合わせ、地域木材産業の好循環を創出する「木の産業づくり事業」の軸に位置付ける。
原木乾燥土場は広さ約1ヘクタールで、国道361号沿いの農耕地だった土地を町が借りて整備している。舗装工事を行い、令和7年度中に造成完了を見込む。新年度当初予算には主な事業費として5800万円を計上した。このほか管理事務所や倉庫を建てる方針だ。
土場では、周辺で伐採されたカラマツなどを集積、1年程度乾燥させてから出荷する。材の品質によって柱などの建築用材から内装材、木質チップ、まきまで用途はさまざまで、それぞれに応じた出荷先がある。高付加価値の内装材となる木材は、旧上田小空き校舎に民間企業によって整備される拠点施設に出される。
町建設農林課によると、町内では戦後に植えられたカラマツなどが伐採の適期を迎えている。カラマツはねじれや曲がりが出やすく、かつては建築用材としてあまり評価されていなかったが、最近では加工技術が進歩して扱いやすさが向上。強度が高いという長所もあり、都市部などで需要が高まっている。
同課担当者は「この機を逃さず、地場産材活用や雇用創出のサイクルをつくっていく」としている。