塩尻・自然博物館 本年度入館2万人超え 小坂田公園の再整備経て急増

塩尻市塩尻町の小坂田公園内にある市立自然博物館の入館者数が急増している。本年度は2月28日までに2万326人が入館しており、春休みを控え、平成7(1995)年度の開館以降で最多だった2万2884人に迫る。向かいにある子供向け室内アスレチック施設に入場した子供たちが、自然博物館にも注目しているようだ。
2月下旬の3連休も、親子連れが途切れなく入館していた。「生き物がめっちゃ好き」だという上伊那郡南箕輪村の小学校3年生・村上朝陽君は、公園に来て初めて博物館があると知り、両親に入館をせがんだ。「図鑑を読むのも好きだけど、羽の光り方まで分かる本物が見られるのがうれしい。また来たい」と喜んでいた。
室内アスレチック施設は昨年7月に利用が始まった。公園は令和2~6年度に再整備工事が進み、5年にはサッカー場や飲食物販店などがオープンした。自然博物館の入館者は年間6000~8000人程度だったが、公園施設の充実と軌を一にするように、5年度は1万3906人と24年ぶりに1万人の大台を超えた。
国内外のチョウをはじめとする昆虫標本や各種資料が展示されている。館内を巡ると答えが見つかるクイズは、終わったら特製の昆虫カードがもらえる。繰り返し訪れ、カードを全種類そろえる"コンプリート"を目指す子もいるという。
アスレチック施設と同じように、寒くても暑くても安心して楽しむことができる。竹内嘉江館長らは「アスレチックで遊んだ後は、昆虫博士になって」と来館を呼び掛けている。