松本市のEVカーシェアが4月始動 平日の日中は公用、休日は市民利用

松本市は来月1日、電気自動車(EV)を平日の日中は公用車として使用し、夜間と休日は市民や観光客が利用できる「EVカーシェアリング」を始める。市役所本庁舎ロータリーに2台配備し、専用システムで手軽に使える体制を整える。環境に優しいEVの機能や快適性を体感してもらい、普及を後押しする。
配備するのは軽自動車の「日産サクラ」と普通車の「日産リーフ」で、爽やかな水色にお城のある街並みが映える市独自のラッピングを施した。フル充電でサクラは約180キロ、リーフは約320キロ走る。12日の定例記者会見で、臥雲義尚市長は「松本城観光の後、松本平(の観光地)を回ろうというきっかけにもなる」と期待した。平日の午前8時~午後6時は公用車として使用し、平日午後7時~翌日午前7時と土・日曜、祝日の午前0時~翌午前0時に貸し出す。
専用アプリ「eemo(イーモ)」をダウンロードし、スマートフォン、免許証、クレジットカードを用意し登録する。アプリ上で車両予約、ドアロック開錠、料金支払いが完結する。専用システムによるEVカーシェア事業は県内自治体で初となる。
料金は、数カ月に1回の「たまに使い」が15分ごと264円、月1回以上の「いつも使い」が同220円で、いつも使いは月の最低利用料金が1100円。いずれも充電代と保険料を含む。専用システムが準備でき次第、今月中に予約受け付けを始める。
EVカーシェアリングの実施主体は、EV運用システムの提供などを行う民間事業者の共同体で、4月から5年間取り組む。市は市議会2月定例会に提出している新年度一般会計当初予算案に、借り上げ料456万円を計上している。